グローバル奨学金報告書 川原 瞳(2020年11月)
2020年11月30日
グローバル補助金奨学生
川原 瞳
マンチェスター大学での大学院留学開始から2ヶ月が経過しました。11月頭から1ヶ月間イギリス全土でのロックダウンが実施され、不要不急の外出が禁止されています。大学院では、今月に入り、本格的に講義が始まり課題も多く出されるようになりました。そのため、あまり外出する余裕も無く、ロックダウンの実感があまりないのが正直なところです。コロナの状況が落ち着いたら、ストックポートの受け入れ先ロータリークラブ様にも顔を出したいと考えています。
今月は、課題に追われて非常に忙しくも充実した毎日を送れたのではないかと自負しています。現在は、サイエンスコミュニケーション入門というコースを受講していますので、そこで学んだことを少し紹介できればと思います。日本ではサイエンスコミュニケーターというと科学館で働く学芸員が真っ先に思い浮かべられますが、実際には、科学出版社員、科学ジャーナリスト、大学の研究広報員、テレビの科学番組やドキュメンタリーのプロデューサーなど、活躍の場はさまざまあるようです。私が今最も注目しているのは、科学ジャーナリストという職業です。日本ではあまり馴染みのない職業ですが、イギリスをはじめとする英語圏ではBBCやThe Washington Post、The Guardianといった主要な新聞社に所属している科学ジャーナリストたちが、最新の科学に対する記事を投稿して、社会に科学を広める役割を担っています。日本では、一般の方々の科学に対する関心が薄く、サイエンスコミュニケーションという観点では欧米諸国から大きく遅れをとっていると言われています。日本だけでなく、途上国にも同じことが言えます。私はサイエンスコミュニケーションを通して、社会に正しい科学リテラシーが浸透していくように手助けができればという思いで今後も勉学に励んでいきたいと思います。
さて、最近は講義や課題に追われる日々ですが、その他の時間には卒業後の進路について考えています。博士課程に進学するべく入試情報などを調べております。私が専攻しているサイエンスコミュニケーションという学問はとても新しい学問であるため、世界中どこを探してもなかなか研究室を見つけるのが難しい状況です。そんな中で、東京大学で科学コミュニケーションを研究していらっしゃる教員の方がいらっしゃったので、近いうちにコンタクトを取って今後の相談をしていこうかと考えています。まだまだサイエンスコミュニケーションを勉強し始めて間もないですが、今後の進路についても引き続き考えつつ勉学に励みたいところです。
ロータリークラブの皆様のおかげで勉強を続けられていることを忘れずに、今後の留学生活も楽しんでいきたいと思います。
先日、友人とパンを焼きました。